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2012年2月19日 (日)

設定は追い込むためにある。

P1000731ぼくは常々生徒さんたちに「カメラの設定を追い込め」と口にしているが、その追い込みが今ひとつピンとこないって云う方も多いと思う。今のデジタルカメラは高性能でおまかせシーンモードやオートピクチャーなどのモードもあって、たいていスナップならおそらくそれで間に合うんじゃないかと思えるほど性能がいい。色々いじるけど、結局カメラ任せが一番奇麗な気がする、気がするだけだ。確かにコンパクトを始め、ミラーレスの一眼にしても、そういうモードを売りにして「簡単にキレイに写りますよ」とメーカーは云うし、メーカーも相当苦心して開発している。ホンットに初心者向けのデジタルカメラほど開発にお金がかかっているのよ。

でも、よーく画像を見ていると「そこそこに、差し障りなく」撮れているだけだ。それなりにウマく撮れているようだがそれはカメラが勝手に決めて撮っているもので、撮り手がウマいわけじゃない。例えて云うなら最近の車みたいなもんで、ATでABS付きで、滑り防止のTCSや4WDフル装備。初心者ドライバーでも運転がウマくなったような気がする、本当は危ない大きなお世話なもの。事故を運良く回避してはいるけど、本当は「どれだけ危険だったのか」は教えてくれない。一方、旧世代のスポーツカーなんぞ、自分でコントロールして車の限界を目一杯使って走る。このコーナーならこの条件下でどんだけアクセルが踏めるか、万が一滑り出してもカウンターをどれだけ充てれば良いか、自分の経験値と車の挙動、性能を見極めて走る。

車とカメラが大きく違うのはそういう追い込みをかけても怪我もしないし、まず死ぬことはない。カメラも壊れないだろう。だからこそ、カメラの限界値まで追い込んで欲しいのだ。初心者向けの一眼レフだってWBを初め、ピクチャースタイルやピクチャーコントロール、カスタムイメージなどメーカーによって呼び名は異なるけど絵の仕上がり設定が細かくできるはず。それに加え、露出補正などもきちんとやる。それができて初めて自分の写真だよ、と胸が張れるのだと思う。どういう被写体、どういう条件で設定を変えればいいのかわからない、などと云うならやってみよ、です。やらんでわからんとか云わないように。経験値こそ上達の秘訣なり。

そもそも、写したいと思う被写体に対して「こんな感じで」というイメージを掴めないなら被写体にも失礼だ。お花をキレイに写したいなら気に入った一輪の花と時間をかけて対峙せねば良い絵なんか得られない。今の時期は温室にしか花はないけれど、あちこちの花に目がいって全部写そうなんて思うからどれ一つも満足に写せやしない。気に入った花に目をつけ、この花の色合い、諧調をきちんと出したい、ならまず現場でWB、露出補正、そして仕上がりの色合い設定を追い込むべき。それをしないで思ったように写せないと云ってはならんのです。色々な花があるけれど、今日はこの一輪に全力を注ぐつもりで撮ればちゃんと写ります。それをしないで蝶のように花から花へと飛び回っているからダメなのだ。手慣れている方ならRAWで撮ってあとからパソコンで調整すればいい、と思うかもしれないが初心者がそれをやってちゃんと仕上げることはまず難しい。その場の色、諧調、明るさと対峙しなければダメですよ。

そこまできちんと自分のカメラを使い、自分のカメラの癖、得手不得手を理解したい上で使いこなして欲しい。そこをしないで、もっと上級機を買えばキレイに写るなんて言語道断だ。上級機種の方がもっと設定が難しく良い色合いも諧調も出ないからね。高価な機種を買えばもっとキレイに写るなんてのは幻想にすぎず、使いこなせないだけで終わるだろう。ぼくはペンタックスではK-5とK-xを今は使っているが、K-5の方がはるかに色合いの出し方は難しい。とことん追い込まねばならない。むしろK-xの方が設定がしやすく好みの色もすぐ出るのだが、K-5でドンピシャリに追い込めればそれはそれで、凄い絵は出せる。他のメーカーでも似たようなもので、キヤノンだと上級機よりKissの方が色も派手目で素人好みの絵が出るようになってきた。一方ニコンでもそうだが、D700なんぞ、追い込んだってそうたやすく色が変わらない。相当微調整しないとその違いがわからない。サーキットを走るレーシングカーのサスペンション設定がコンマ数ミリで変わるようなもの。

いま、パナソニックのGF3を楽しんでいるが、お手軽女子カメラ風に思われるカメラだが、このカメラもおまかせiAなんか使うと、たいそう簡単で奇麗だ。でも、ちゃんと追い込むとこれまた凄い絵が出る。(知らない人がレビューで上級機より省かれた機能が多く設定ができない、なんて間違ったことを平気で書いている人がいる。使ったことのない人が店頭でちょっといじくっただけの感想だろう)例えばマニュアル露出、マニュアルISO、マニュアルフォーカスを駆使すれば☆のある景色だってちゃーんと写るのであります。ミラーレスはこういうの無理だよね、なんて云う人がいるんだけど、ちゃんとやれよ、って。

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コメント

わぁ~今まさにドツボに嵌っている問題でした。
設定を変えても何か違うと毎回毎回凹んでいます。
微調整しても、見る目がダメです。
どこがどう変わっているかよくわからないのです^^;
撮影の仕方も問題だと感じているところでした。
友達と撮影に行くのも楽しいですが、
自分と向き合うためにも孤独になることが必要かもしれません。
こっちが復活して嬉しいです♪

投稿: ゆう | 2012年2月19日 (日) 19:59

ゆうさんと全く同じでございます(;´д`)トホホ…
また少しづつペンタと仲良くなっていこうと思っています!
例の講習会、楽しみにしております。

投稿: mama | 2012年2月19日 (日) 23:16

大変参考になりました 
今、一番悩んでいた事がすべて書かれています。
ミラーレスを手にしてから、オートのあまりの美しさにかなり凹んでましたから~
何をどう撮ったら良いのかさえ判らなくなる程です。
もっと努力します!!

投稿: QooQoo | 2012年2月20日 (月) 08:52

自分もデジタルカメラ(一眼じゃない)を最初に買った頃はWB、コントラストに彩度、ISOはなるべく低めに^^;、なぜか絞りは絞れるだけ絞って(笑)、いろいろと四苦八苦していた頃を思い出しましたね。
ある程度馴れてきたころに、絞りや露出に神経が行くようになりました(苦笑)
最終的にはホワイトバランスの設定がめんどくさくなり、また、設定し忘れてメチャクチャになったころ、RAWをやりはじめました。
たまたま、純正RAW現像ソフトがカメラの諸設定と同じインターフェイスだったのでやりやすかったです。
あれがいきなりライトルームだったら、RAWの路には進んでなかった可能性が極めて大きかったですね(笑)

投稿: 本部長 | 2012年2月20日 (月) 19:33

私は去年の夏に初めて、私が使っているkissデジNのデフォルトが
「ちょっと鮮やか」だったことを知りました^^;
それ以来、今はよくわからないので、
「全部ニュートラル(真ん中)」にして使っています。
でも、結局RAW現像の時に彩度を上げることが多いです。
被写体や気分に合わせて随時変えて、自分の思うような色で撮れるようになれたら
楽しいだろうな~。
でも・・kissデジNのモニターだと小さくて・・・!
PCで見ないと、なんとも雰囲気がわかりづらいんです。
私は今のカメラの機能も使いこなせていないし、画素数も充分と思っているのですが
モニターの大きさの面では新しいカメラが欲しいな~なんて思うこのごろです^^

投稿: mamako | 2012年2月21日 (火) 17:24

>ゆうさん
色々やっても変わんないなあ、と思うこともあります。
変えていいと思える被写体と、そうでないものも。
被写体を「どういう風に仕上げるか」結果を考えることも大事。
あとで色々変えられるようにしておくのもいいかもしれませんよ。

>mamaさん
ぼくもWB間違って撮ることが多いんだよw
ISOも。だからチェック、チェック。
ゆっくり、長く、楽しく、焦らず。

>QooQooさん
最終的にプリントで作品にすることを考えると、
できるだけ撮る時にも追い込んだ方が良いです。
あとでイメージできないこともあります。
しっかり被写体と対峙してくださいね。

>本部長さん
RAWはわかってやるのは良いと思います。
ソフトで色も変わるし、好みもありますよね。
パナもペンタもフジもシルキーなのですがw
問題はパソコンのOSが付いて行かないw

>mamakoさん
ぼくも最近は撮る時はできるだけニュートラルにしますね。
というか、デジタルで撮る被写体が町も多くなったしw
花も彩度をあげると飽和しちゃうので、あとからがしやすいです。
最近のカメラのモニタは派手に出やすいので実際の色と異なることも。
それが悩みなのですよ…

投稿: ariari | 2012年2月21日 (火) 23:44

写真ですからね、真実は写らんわけですし「自分のイメージ」に近いところまで追い込むってことが必要ですよね。
いくらいじっても追い込まれない某カメラと違って、LUMIXは追い込む楽しさを教えてくれましたよw
箱出しでもいい画は出してくれますが、自分のカメラですから。
自分の好きなように好きな設定でいい画が出てくれれば御の字です。

でも言わせてください。
発色はGF1の方が好き!!

投稿: Rufard | 2012年2月23日 (木) 12:36

>Rufardさん
色は出すためにある!ですねw(濃い色だけ、と限らず)
LUMIXのいいところはカメラのモニタの色が比較的PCとの差異が少ないこと。
これなのです。安心して追い込めますね。
ナチュラルでGF1に近くなると思います。意外にアレ、いいんだわ。

投稿: ariari | 2012年2月25日 (土) 00:52

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