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2008年10月19日 (日)

夕張到達。

東北シリーズも息抜きに皆さん入られたので、私も。

今月の3日、まきまき♪氏と夕張へ向かったのだけど十分な時間が取れず消化不良に終わったので、再び昨日行ってきました。

目的は前回たどり着けなかった場所へ。

Dsc_3304

大夕張の碑を撮る。
いや、正しくは撮れなかったの、しばらく。静かに母子の像を眺めて、カメラ構えたら手が震えた。寒かった訳じゃない。え?どうして??

そんな凄みがあったので。

彫刻は触らなければダメだ。作品として触れないようなものは哀しい。この手触り、彫刻家は触りながら仕上げて行く。その気持ちを汲み取りたい。

ようやくカメラを持つ事が出来ました。

Dsc_3310

母を見上げる少年...何を想う。
「ねえねえ、お母さん」語りかける声が聞こえる。


Dsc_3311

母親は何か答えたのだろうか。それとも黙したのか。
泣いている、お母さんが。


Dsc_3314

君の指をさす方向に、何があるの....
輝かしい未来じゃなきゃ嘘でしょう。

そして、私は旭沢橋梁へ。三菱大夕張鉄道が走っていた頃に想いを馳せて...

向かったのだけど...

ん?

Dsc_3319

あと、一週間早ければもう少し紅葉も見頃だったですねえ。仕方ないです、なにせツアー真っ最中でございました。しかし美しくたくましい橋だ。

んで。。。。

橋の下、深い谷底には沢が流れているんだけど....
何やら黒い物体が動いていたのよ。

は?  まさかね。先日の黒岳登山でも「クマがアソコに見えるぅ!」なんて騒動(笑)もあったばかりだからさ、そんな簡単にクマがいるわけもなく。

カメラに望遠をつけてよく見てみましょう。

Dsc_3320

ああっ!銀色のカメラを右手で持ち歩く独特のスタイル!
夕張のクマはツアイスイコンを持って写真を撮っているじゃないか!

本部長....(泣)谷底に落ちたんだね、すごいね。

Dsc_3325

歩きたい、でももし落ちたら夕張に迷惑がかかちゃうよな。うん、ダメ。


Dsc_3327

けして長い橋じゃないのだけど、長大な石炭列車だ。重さはハンパじゃない。それに耐えうる特殊な構造の橋は、今も尚、極めて限られたファンを魅了するよねぇ。


Dsc_3332

聞こえるよ、ガッシュ、ガッシュ、ガタガタガタ....
山間に響き渡る音が今も。


Dsc_3340

今日はあいにくの光線なのでいまいち絵が気に入らないけど、ちょっと下へ降りてみました。今、谷底へ降りたら日が暮れちゃう。

這い上がって、国道へ戻ると本部長さんは、橋のたもとへすでに上がってニッコリ笑っていました。あらま、素早いなあ。

「鹿島の千年(ちとせ)町跡へ行きましょう」とのことで、案内頂きました。

Dsc_3342

もちろん、すでに家は残っているはずもなく、すべて薮に覆われているのだけど、木製の電柱はしっかり立っていた。電柱のあるところに、人の暮らしあり。
看板の文字もまったく読めず、木に同化しつつある。


Dsc_3343

この電柱と電線も長い長い旅を続けていたんだ。途切れた電線へ、もう電気が来る事はないのだけど、それが一層哀しくて。いつか、ここに水があふれて木もいつかは朽ちて土になる。


Dsc_3365

家があったと思われる場所に、ぽつりと椅子が。
主を失った椅子は数十年風雪に耐え、いまだに威厳を保つような佇まい。
椅子のデザインを見ると、高価な椅子だったのだろう。なのでまだこうして骨格が残っているんだ。

この椅子に出会えたことだけでも、ここへ来る価値があったんじゃないかと。

撮影10/18 夕張市鹿島

この日の帰り、清水沢と本町で夜の町撮りをしてきました。
その模様はphoto:modeで随時掲載しております。ぜひ、ご覧下さい。

Nikon D700  AF20-35/2.8D,AF-S ED80-200/2.8D,AF Micro 60/2.8D

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コメント

昨日はお疲れ様でした。
まさかariari先生が上にいるとは思ってもみませんでした!
誰か来てるとは思ったのですが、通りすがりのカメラ好きな方かと思ってましたね(笑)
下界は小さな羽虫が多かったのでタオルを頭のほか、顔にも覆ってやれば良かったなぁと降りてから気がつきました(^^ゞ

大夕張の碑は本当にどう写して良いものか、しばらく考え込んでしまいます。
個人的には一番最初に出会った掟破りの「天からの視点」が未だに印象深いですね。
彫刻に触れるということも教えていただきました。
吾郎さんがどういう気持ちで彫ったのか、いろんなことが脳裏に浮かびますね。

千年町では電柱についていろいろ教えていただきましたね。
なるほど、電柱ひとつとっても歴史があって人の生活を支えていことをより深く知ることができました。

最後に出会った木の椅子には本当に感動しました!
フイルムで4枚ほど切り取りましたが、ディスタゴン開放による近接、大丈夫かな?
千年町にいつまで入ることができるかわからないので、近いうちに行けたら、例の坂道の方へ上がってみようと思ってます。

投稿: 黒い物体またはクマさん(笑) | 2008年10月19日 (日) 22:26

>本部長さん
こんばんは。昨日はありがとうございました。
こちらこそ、色々教えて頂きました。
あの大夕張の碑、次はいつになるかわかりませんが、また見に行きます。撮るとかどうかじゃなく、対話したいです。

今日、さきほどテレビで徳山ダムに沈んだ村を撮り続けたおばあちゃんの事をやっていて泣きました。20年間、7万枚の写真をコンパクトカメラで撮り続け、村の人々や文化を残しました。その写真を見てもの凄いショックを受けました。
どんな腕のいいプロカメラマンだって撮れない村人達の生活、どれも本当に素晴らしい笑顔で切り取られていました。ありのままを撮ることの凄さ。

ダムの建設が決まっても「お上が決めた事だから」と文句一つ言わずに受け入れ、残す事。それは戦死したと言われた夫が、もし帰って来たら言い訳がたたないので写真を見せるって。

写真の力を見せつけられました。私が撮っている町の写真なんか、本当に何億枚かかってもかなわない。レンズだの、なんだのって言う自分が恥ずかしい。

でも、やります。撮り続けます。多くの写真家が旧い町並みを残そうと撮っていますが、残念ながらやはり西日本に集中しているんですよね、そういう写真家さん。
東北を撮っている人、少ないです。

そのおばあちゃん、ダムが完成するのを見る事もなく、二年前他界されたと。

夕張も、まだ撮らなきゃならない所があります。
たぶん、いくら通っても足りないんじゃないでしょうか。

投稿: ariari | 2008年10月19日 (日) 22:48

コンバンワ!

東北巡業も終わらナイのに、夕張ですか♪

私も本部長さんのブログに触発されて先週行って来たンですが、
「旭沢橋梁」へのルールが判らなくて。。。(涙)

ラストの画・・・ 私も見たよ~な

投稿: Thai cub海苔で~すッ! | 2008年10月20日 (月) 00:13

お二人の写真からariariさんと本部長の夕張への思いがひしひしと伝わってきます。
写真って、やっぱり機材よりも気持ちですよね。被写体に対する愛情こそが重要ですよね。東北の写真もそうですが、ariariさんの写真には、被写体に対する暖かい思いがあふれていますね。今回東北をご一緒させて頂いて、それを再認識させて頂きました。感謝しています。同じ場所を写しても、写真が違います。

ダムに沈む村を写したおばあさんの話に泣けました。

投稿: ainosato | 2008年10月20日 (月) 06:45

>海苔さん
おはようございます。トーホグはまた再開しますよ〜
旭沢橋梁のルールは...特に何もございませんよ。お約束も何もありませんのでただ撮るだけです〜〜
ラストの椅子見ました?相当国道から入り込むと出てくるんですけど、よく見つけましたね〜これは、ちょっと見つからない場所ですよ、すごいです。

>ainosatoさん
おはようございます。夕張は若い頃、蒸気機関車を撮りに行きたかったのですけど、まだ家庭の事情で行く事ができなかった土地なのです。ようやく出歩けるようになった時にはせいぜい追分に「数日後に日本から蒸気機関車がなくなる」寸前、行けた所ですから。
その大夕張や美唄鉄道に思いが強いのかもしれません。青函連絡船が消えた20年前に、私は写真を一時止めたので、それ以降に夕張へもっと行くべきでした。
もっとも秋田生まれである私が東北の町を残したいという気持ちも、これまた強くて、会社員時代仕事柄普通に写真を撮らなかったことも悔やんでいるんです。

感謝なんて、そんなそんな(笑)。思いが強いのと、いい写真が撮れるのとは違います。
気持ちがから回っている私は技術が足りないわけです...--;

ダムに沈んだ村の写真、これはどうにかしてもっと見たいと思っています。
ビデオ録画せず悔やみます。

投稿: ariari | 2008年10月20日 (月) 07:21

とんだ間違いを、ariariさん!

>旭沢橋梁のルール
・・・ コレ、「ルート」の入力ミス(>_<)
シューパロ湖を越えて対岸へ渡る道が?なんですヨ!

投稿: Thai cub海苔で~すッ! | 2008年10月20日 (月) 10:30

>海苔さん
こんばんは、あ、ルートね(笑)。
ん?旭沢橋梁は国道沿いなので、すぐに見えます。
シューパロ湖の対岸は行けないんじゃないのかなあ?

投稿: ariari | 2008年10月20日 (月) 22:20

純真無垢な瞳の少年と、もの悲しげな瞳のお母さん、
少年の指差す方はシューパロダム、大夕張。。
この大夕張の碑の銅像だけで全てを物語っていますよね。
だからこそ重みが凄くてなかなか撮れないという気持ち、
やはり皆さんなってしまうんですね。
私はいまだに正面きって撮ることも出来ず、ずっと見てるのも辛かったりします。
この前鳥の糞がついてたので拭いて、はじめて銅像を触りました。
でもまだ会話出来る状態に自分の気持ちが持っていけてないので
ちゃんと会話出来るようにまた会いに行こうと思います。

触ると会話できるような気がして、
シューパロダムで切り取られてしまった大木に触れたら、切なくなってだめでした。。。

クマー写真(笑)の次の旭沢橋梁の写真、色合いがすごくいいですね。
晴れてるとなかなかこういうスゴミの効いた色合いが出ないので、
もしかしたら旭沢橋梁って曇とか雨でシットリしてる方がいいのかな?とか最近思ってます~
しかし、銀色のカメラを右手で持ち歩く独特のスタイルのクマさんは、
リュックから何を出そうとしてるのでしょうか(笑)
私高所恐怖症なんで旭沢橋梁歩きたいなんて書かれた日には、足がムズムズしてきてだめです(;´Д`)
撮影してる時は集中してるのでなんともないんだけど、
帰ってきてPCで見るたびに、よくこんなとこに私行ったなと足ムズムズさせてるです。
また頑張ってムズムズしてきます!

投稿: ベニ | 2008年10月21日 (火) 00:05

橋がたまらん

投稿: CommA | 2008年10月22日 (水) 19:58

>ベヌコさん
こんばんはー。あの大夕張の碑は、複雑な気持ちになります。何の予備知識がなければそれなりに向き合えるのかもしれないけど、やっぱり「何かしら感じるもの」が出てくると思います。それが彫刻の素晴らしさです。

旭沢橋梁は確かにムチャクチャ晴れか、雨がいいかもしれないです。でも、あまりにもの悲しくなるかな。命綱着けて歩いてみたいな。でないと、絶対に落ちます(笑)。
夕張にいつ行くかまだ決めていないけど、まずはその周辺も押さえたいです。

>CommAさん
こんばんは。橋、たまりませんよ。固まります...

投稿: ariari | 2008年10月22日 (水) 22:23

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