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2007年5月24日 (木)

我路は死なず。

美唄市我路地区はかつて炭坑で栄えた繁華街を擁する「街」だった。昭和47年、三菱美唄炭坑が閉山し、美唄鉄道も廃止になった後は大半の労働者たちも大夕張炭坑へ移住したと聞く。今では住む人もかなり少ないのだが、まだ「町」は健在だ。

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廃墟となった家屋があちこちに取り残され、いったいどこが人の住む家なのか一瞬わからなくなるほどだ。過去に何度も訪れたことのある我路、しかし今まではどうしても廃屋を撮影する気になれなかったのだ。そこに人が住む町ならば、あえて撮影することをどう捉えるか。へタレなワシはどうにも未だ踏み込めない。

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車や道具なら捨てられてもそこにある佇まいで存在感があるから対峙できるんだけどね。

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炭坑に従事している方の安全を託されたに違いない我路神社もかなり放置されているようだ。神々しい「気」が失せている。

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独り言をつぶやきながら自転車を押し、家へ戻るおじいさん。周りを見回しても老人の姿しか見えてこなかった。

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廃墟の撮影もしたのだが、とてもお見せ出来るものはなかった。というか、どう見ても誰も住んでいないのに、隣接する畑には人の手が入っている花がきれいに咲いていた。それを絡ませて撮影することを考え、ファインダーを覗いてやめた。もう少し考えてみよう・・・
今日は好天だったので救われたような気がする。

Bibai052400

我路から少しだけ東側のところ、盤の沢滝ノ上には二世帯だけ人が住んでいる。
「ここは空気がいいからね」終戦後からずっとここに住んでいるおばあちゃん。「根室からこっちに来たんだ。美唄は米に不自由しないって知人が呼んでくれた」今までのご苦労を笑って話してくれた。
「空気もいいし、山菜もいっぱい採れるんだ。だから長生き出来るんだよ」かつてはここにも120軒の家が並び、お祭りの時には大道芸人もきて大層賑わったとか。「他には住めないもの....」
そうだよね、うん。「写真を撮らせてください」とお願いしたら最初は遠慮していたおばあちゃん。真ん中のおじいさんは目深に被った帽子を被り直して笑顔を見せてくれた。ありがとう!
人が居るかぎり大丈夫だ。また来るね、おばあちゃん!

FinePix S5Pro AF-NIKKOR 18-35/3.5-4.5ED JPEG (ASTIAモード COLOR+1)

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コメント

うわを

...脱帽っ。

投稿: CommA | 2007年5月25日 (金) 00:47

。。。。。

昨日、仕事で歌志内の町を通りました。
GR-D持ってましたが、出せなくて。。

投稿: hiros | 2007年5月25日 (金) 05:48

さすが。。。。。
まさにPHOTO IS 。

投稿: ainosato | 2007年5月25日 (金) 08:21

いいです...うまく言葉に表せませんがいいですよ!

絶対に夏の終わりに訪れます...ariariさんにヒントを頂いたような感じがしました...

投稿: 小樽ではたらく本部長 | 2007年5月25日 (金) 16:34

うん、そうですね。

人が撮れなければ。
最後に人が撮れなければダメなんだ。
そこにいる人の写真が撮れるようでなければ、正面から対峙したことにはならないんだ。

ありがとうございます、ariariさん。
オイラも、もっともっと修行せねば。

投稿: DENZI | 2007年5月25日 (金) 21:34

>CommAさん
そんなぁ、脱がないでください(爆)。

>hirosさん
歌志内も寂しいですね。でも、まだ日が差しているように見えます。次回はぜひ!

>ainosatoさん
はい、写真で何かを変えられるような気がします。何を、でしょうか。でも、確実に変わると思います。

>本部長さん
夏の終わりといわず、気が向いたら行ってみてね。マガンが来るまで待ちますか?(笑)

>DENZIさん
人を撮るのは難しいですね。勇気が要ります。ただ撮るだけでも難しいです。そこに人との何らかの関わりが必要になるんです。写し人と写される側との「縁」でしょうか、何も無ければ写せないような気がします。

投稿: ariari | 2007年5月25日 (金) 22:00

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