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2006年1月22日 (日)

写真文化を守るために。

台北の話題で逃げていた訳じゃないけど、自分なりに色々思うところがあって今まで沈黙しておりましたが、今回のコニカミノルタ写真事業からの撤退は社内でも大騒動でした。ご存じ、コニカは日本最古のフィルムメーカーであり、カメラでも名機を多数生み出してきた会社だ。ミノルタも日本のカメラメーカーとして非常にエポックメイキングな功績を生み出してきた会社だ。写真がデジタル化されて写真産業に傾きが見え始め両者は合併。元々複写機事業では互いに業務提携などを行ってきた経緯があるのでこれで乗り切ってくれるであろうと思っていたがいかんせんフィルムを含む感材が全く売れなくなってきた昨今、デジカメへの投資も思わしくなくこのような日を迎えてしまった。ミノルタの資産である一眼レフの技術やアフターサービスはソニーへ移管されることになるのだが、これが私は辛い。電器業界に身売り、なんてどうなんだと思うのだがソニーとしてはメリットもある。仕方がないのだろうなあ・・・他の写真関連メーカーではとてもコニカミノルタの資産を受け入れる余裕などないからだ。ニコンも先日ショッキングなニュースを発表し、市場からはFM3Aなどがあっという間に消えてしまったそうだ。中古相場も上がり気味。イルフォードが破産し、アグファも写真事業から撤退。ペンタックスももしかすると韓国のサムスンに買収されるかもね。悔しい。
家電メーカーにとってデジタルカメラなんて売り上げのごく一部であるが、写真メーカーにとっては非常に大きいわけで、デジカメがコケたら命取りなのだ。製品寿命が半年であるデジカメは自社でデバイスを製作出来なければ相当厳しい。万一その製品が売れなかったら・・・
コニカミノルタの株価はやや持ち直したそうだ。経済アナリストは「不採算部門からの撤退を評価する」と。ふざけるな、と私は思った。会社は株主だけのものではない。その企業が持つ可能性、技術、そして人。さらにユーザー、問屋、販売店などが支えているのである。フィルムやカメラがなくなって写真そのもののシステムが変わる、いや変えてしまったらもう二度と戻すことは出来ない。デジタル化により様々な写真関連以外の企業やチャネル、システムが入り乱れてきた写真が複雑になりユーザーも混乱してきていることは明らかである。そして今回のことをマスコミが面白おかしく書き立てることでユーザーもフィルム離れが進むのかもしれないが、一方では富士フイルムへの期待も高まってきた。富士フイルムでは即日会社としての姿勢を突然発表した。
このようなコメントは企業のリリースとしては異例なことである。写真は文化だ。そして一人一人の大切な記録であり社会にとっても重要なものである。おかげでこのコメントは各方面やネット上の掲示板、ブログなどでも大きな話題になっており評価が得られているようだ。
私たちはこの文化を守る。全力をあげて死守するためにこれから戦うのである。

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コメント

>不採算部門からの撤退を評価する

企業として当然ではある。
しかし、何でも帳簿を見ながら、と言うのは如何な物か?
時代の流れの添うのもいいが
色々な選択肢を残す事も大切だと思う。

企業として儲ける部分と
社会に奉仕し文化を守る事が出来て本当の企業・会社だと思う。

とは言え、難しい問題ですね。

投稿: たいちょう | 2006年1月23日 (月) 09:14

そうですか。イルフォード、潰れたんですか。
老後の楽しみのために、ハッセルも引き延ばし機も保管してるんですが、
その頃には肝心の感光体がなくなっちゃったりして??
札幌のビックカメラも、現像関連売場がなくなって、
『ガチャガチャ』コーナーになっちゃったしね。
一言でいえば、時代の流れですかね。うーむ。

投稿: tati | 2006年1月23日 (月) 13:18

>たいちょうどの
企業はメセナ、つまり社会貢献活動がユーザーの共感を呼ぶ、ということで熱心に行う企業も少なくないです。
うちもひそかにやってます・・・広範囲に。
ただしこれは直接の利益を生むわけではないので企業としての体力が低くなればできなくなります・・・
かの松下幸之助さんはメセナに熱心でした。

>tatiどの
大丈夫、フィルムはなくならないよ。高価になってしまうかもしれないけど絶対になくなりません。いや、なくさない。
プロカメラマンが仕事はデジタルだけど趣味はフィルムと言い切る人が逆に増えてきています。
若い世代の写真家たちがフィルムを守るムーヴメントを起こしてくれるでしょうし。

まあ、私も頑張りたいんですがリストラも近づいてきましたので(40代以上の希望早期退職)首を切られるかもしれません。そうなったらもう写真どころじゃないね(w

投稿: ariari | 2006年1月23日 (月) 15:45

僭越ながら、トラバさせていただきました。
我がブログにもコメントありがとうございます。

写真をやっているからこその出会いを、私はたくさんさせていただいています。そのどなたもが、心の底から写真を愛している人ばかりです。もちろんariariさんも。だから、私も絶対に写真文化の灯は消えない、フィルムは消えないと信じています。
「儲からないから」「先細りだから」という空気をくつがえすくらいのこと、ぶちかましたいです。
そのためにも、どんどん声を上げていきましょう。撮って、創っていきましょう。小さなチカラだけど、そのための戦いに私も加わる所存です。

投稿: sorami | 2006年1月23日 (月) 23:45

こんにちは。
賛同いたします。TB使用としたのですが上手くいかないようですので、コメントさせていただきました。
今のデジタルブームは、ある種“浮かれモード”というか、地に足がついていない気がします。
デジタルがこれまで築かれてきた写真文化のすべてを継承できるとはとても思えません。
“写真文化”はきちんと継承していかれるものと信じたいですね。

投稿: ライナス | 2006年2月13日 (月) 00:57

ライナスさんにお越し頂いて感謝です!本当にライナスさんの写真は私共感すべきところが多くて大好きです。同じT2使いとして学ぶべく頑張ります。あの味わいはデジタルでは絶対に無理ですし。
デジタルだとやたら「どこまで精緻に写るか」だけで判断する人も多くて「違うだろう」と思っちゃいます。
こうしたライナスさんをはじめとする皆さんの声をこれからもどんどんあげてほしいと思います。

投稿: ariari | 2006年2月17日 (金) 02:39

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先日ニコンがフィルムカメラの大幅縮小を発表したのは、ふだんからカメラに触れている人々にとってかなりのインパクトであったが、コニカミノルタの写真事業そのものからの撤退は、フィルムや印画紙まで含めての撤退ということで、より多くの人にインパクトを与えることにな....... [続きを読む]

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